私たちは2022年からフリースクール運営に着想し、2024年9月にようやく開校に至るまで、千葉市だけではなく全国に点在するフリースクールについて調査し、深く学び、そして他校経営者と交流し、私たちは昨今急激に増えてきたフリースクールに大きな疑問と失望を同時に抱きました。
ここでは、保護者のみなさまへ、批判を覚悟の上で大変厳しい事を包み隠さず申し上げます。決して本校を選んで欲しいから記述するわけではございません。いま探されているフリースクールで本当に良いのか、大切なお子様のためにもぜひご通読いただければと存じます。
全ての教室がそうではありませんが、私たちが多く目にしたのは「サテライト授業」と言えば格好良いですが、iPadやパソコンに映し出される使いまわされた授業の動画を延々と眺め続け、先生に質問することもせず、ノートに書き写すこともせず、ただただ時間が過ぎていくのを待つ生徒の姿でした。そこに笑顔はありませんでした。
また別のフリースクールでは、複数の児童が元気よく登校してきたかと思えば、大きなテレビ画面でレースゲームを始めました。その教室では「友達づくり」をモットーにしているようですが、実に4時間もレースゲームに熱中し、疲れたと言って帰宅しました。確かに笑顔には溢れていましたが、その間一度も教科書を開くことはありませんでした。
私たちはこの現状に大きな疑問と失望を抱きました。
学校に行かずゲーム三昧、好きな漫画を読んで、YouTubeを見るなんて、子供からすれば天国です。挙句に叱る大人もいなければ、職員に要望を言えば叶えられる。
そして親としても外出してくれるのだから助かるのでしょう。ましてそれで小中学校の出席認定を貰えるなんて、私たちには全く理解ができません。
これがフリースクールの現状です。実に90%がこういった教室です。
「学校の管理教育に子供は任せられない!」
「もっと子供の個性を重視してほしい!」
などと言う保護者をあまりに多く見てきました。個性だけでどうにかなる社会ではないことを、保護者の皆様方は痛いほど理解しているはずです。そしてそんな個性だけが重視された子供たちが10年後社会に放り出された時、こつこつと小中学校に通学していた子供たちとの圧倒的な格差が発生すると断言します。
「子供が楽しければそれでいい」という親御様の希望はある一定以上は理解した上で、子供たちに夢や目標を見出してあげたい。その上で楽しく学び、友達をたくさん作って欲しいと強く考えるに至りました。
私たちは勉強を強制することはしませんが、いつか夢や目標ができた時に手遅れにならないよう、最低限の学力は身につけるべきだと考えます。たとえばお子様も高校生になり、医者になりたいと具体的な夢を持った時、もしその時点で小学生低学年程度の学力しかなかったら、医大をいったい何回浪人しなくてはならないでしょうか。その時、親はその夢を「諦めなさい」と言うのでしょうか。
高校や大学へ進学することが絶対ではありません。私どももその点は一致しています。しかし、社会に出て小学校低学年程度の学力しかなければ、運転免許すら取得する事は困難です。それを大人である保護者の皆様は理解しているはずです。そして、その上であっても「勉強よりゲーム等を優先するフリースクール」へ通わせる事は、育児放棄に等しいと考えています。
また、復学を目指すことをしないスクールもあります。もちろん、ご障害があったり、強烈ないじめを体験してしまっていたり、復学は容易ではないケースがあります。ただ、「なんとなく学校に行きたくない」という理由ですぐにフリースクールへ導く保護者と、それを招き入れるフリースクールに疑問を持っています。
保護者様におかれましては、復学を目指す必要がないという理念のフリースクールが、一見児童に寄り添っているようで、実際は利益獲得が目的である場合があります。なぜなら復学されてはビジネスが成立しないからです。
私たちは復学を目指しています。どんどん社会へ学校へ戻るべきだと考えています。もちろん、ご障害や様々な辛い体験によるトラウマなどにも向き合い、強制することなど当然いたしません。
私たちは音楽を通し、目標をひとつひとつクリアする喜びを子供たちと一緒に共有していきます。これまで楽器に触れた事がないお子様でも大歓迎です。
いつか音楽から離れたとしても、楽器を演奏できるという一生の財産をきっと得る事ができます。
ひとりひとりに向き合い、音楽と同時に勉強もしっかり実施し、一人も脱落者を出さない教育を徹底していきます。